大百足(おおむかで)
大百足は、山を巻くほど巨大なムカデの怪物です。俵藤太が瀬田で退治した近江の伝説や、飛騨の山中に現れた巨大百足の怪談を中心に解説します。

概要
- 大百足は、山中や洞穴に棲むとされる、巨大なムカデの怪物です。
- 『決定版 日本妖怪大全』では飛騨の巨大百足と、近江・瀬田で俵藤太が退治した大百足が紹介されています。
- 虫にしては長すぎ、蛇にしては足が多すぎるという異様さから、百足は古くから怪物として想像されやすい存在でした。
- とくに近江の大百足は、三上山を七巻き半するほどの巨体で語られる代表的な伝説です。
姿
- 数十メートルにも達する、巨大なムカデの姿。
- 多数の脚を持つ長い胴体で、山や洞穴を覆うように現れます。
- 近江の伝説では、三上山を七巻き半するほどの大きさとされます。
能力・習性
- 山奥や洞穴に潜み、人を寄せつけない恐ろしい存在として語られます。
- 巨大な体で山や道をふさぎ、周囲に恐怖を与えます。
- 近江の伝説では、竜神の一族を苦しめる山の怪物とされました。
- 飛騨の話では、松葉の煙や火攻めを受け、刀で退治されています。
代表的な伝承
- 瀬田の唐橋で、俵藤太が大蛇を踏み越えて渡った。
- その夜、大蛇の正体である竜神の娘が現れ、三上山の百足に苦しめられていると助けを求めた。
- 俵藤太は依頼を引き受け、三上山を七巻き半する大百足を退治したという。
各地のバリエーション
- 飛騨国(現・岐阜県)
山中で人が消えるため洞穴を調べると、数十メートルある大百足が現れたとされます。村人たちは煙と火で弱らせ、刀で退治しました。 - 近江国(現・滋賀県)
三上山・瀬田の唐橋を舞台に、俵藤太と竜神、大百足の対決として語られます。大百足の頭・胴・尾が落ちた土地で松明行事が行われたという伝承も残ります。
現代作品での登場
- 『手裏剣戦隊ニンニンジャー』上級妖怪オオムカデ
古来の大百足伝承を受け継いだ現代的な妖怪として登場します。電源タップから生まれた創作キャラクターであり、伝承上の大百足そのものではありません。
リンク
別名
- 百足
- 大ムカデ
関連妖怪
- 大蛇(おろち)
近江の百足退治伝説では、竜神の一族である大蛇が俵藤太へ助けを求めます。大百足に苦しめられる側として、物語上もっとも直接的に関わる存在です。
- 野槌(のづち)
山野に現れる、蛇とも獣ともつかない長大な怪異。伝承上の直接関係はありませんが、山に潜む巨大な異形として比較しやすい存在です。
- 土蜘蛛(つちぐも)
多足の巨大な怪物として描かれることがある怪異。大百足とは別系統ですが、脚の多い山の怪物という見た目の印象に共通点があります。
妖怪検定ポイント
- 読みはおおむかで。
- 山奥や洞穴に現れる巨大なムカデの怪物。
- 飛騨では、洞穴から現れた大百足を火・煙・刀で退治した。
- 近江では、俵藤太が三上山を七巻き半する大百足を退治した。
- 大蛇・竜神と対立する山の怪物として語られる。