ずんべら坊は、青森県弘前市周辺に伝わる顔のない妖怪。夜道で人の歌をまね、卵に髪をつけたような目鼻口のない顔を見せて驚かせます。

ずんべら坊
概要
ずんべら坊は、津軽の弘前周辺に伝わる、顔のない人型妖怪です。
目・鼻・口がなく、なめらかな顔に髪だけが生えた異様な姿で現れます。
のっぺら坊に近い妖怪ですが、ずんべら坊は津軽の怪談として、歌声をきっかけに現れる点が特徴です。姿で脅かすだけでなく、相手の歌や言葉をまねることで、人をじわじわ追い詰めます。
姿
- 人間のように着物を着ている。
- 顔には目・鼻・口がない。
- 卵にざん切り髪をつけたような顔と表現される。
- 顔全体が平らで、表情がまったくない。
- 乱れた短い髪だけが残り、人間らしさと異様さが同居している。
能力・習性
- 夕暮れから夜の山道に現れる。
- 人の歌を、より上手な声でまねる。
- 呼びかけに対し、耳元で同じ言葉を返す。
- 正体を見せることで、人を強く驚かせる。
- 一度逃げても、別の場所で再び現れることがある。
- 人を傷つけるより、恐怖で気絶させるような怪異である。
代表的な伝承
- 津軽・弘前の在に、興兵衛という歌のうまい男がいた。
- 夕暮れの近道を通りながら、興兵衛が歌っていると、近くで同じ歌が聞こえた。
- その声は興兵衛よりもうまく、誰かが歌っているようだった。
- 興兵衛が「誰だ」と尋ねると、耳元で同じ言葉が返ってきた。
- 目の前に現れたのは、目鼻口のない、髪だけが生えたずんべら坊だった。
- 興兵衛は逃げて知人宅へ駆け込んだが、事情を聞いた主人も同じ顔になり、興兵衛は気絶したという。
各地のバリエーション
なし
現代作品での登場
- 『ゲゲゲの鬼太郎』
第6期 第15話「ずんべら霊形手術」に登場。作中では、顔や身体をめぐる怪異として描かれます。Prime Videoの第6期ページ内で該当話を選んで視聴・レンタルできます。
リンク
別名
- ずんべらぼう
- 顔なし坊
関連妖怪
- のっぺら坊
顔に目鼻口がない人型妖怪。ずんべら坊と最も近い存在。
- 尻目
顔のない姿で現れ、別の場所に目を持つ妖怪。見せ方で人を驚かせる点が似ている。
- ぬっぺふほふ
顔らしいものだけを持つ肉塊の妖怪。のっぺら坊やずんべら坊と並ぶ、顔の異様さを持つ怪異。
- 黒坊主
目鼻のはっきりしない黒い人影として現れる妖怪。顔のない怪異として比較しやすい。
- 東北地方の妖怪達を集めました
妖怪検定ポイント
- 読みは「ずんべらぼう」。
- 津軽・弘前周辺に伝わる顔のない妖怪。
- 卵にざん切り髪をつけたような姿。
- 夜道で人の歌や言葉をまねる。
- のっぺら坊に近い顔なし妖怪。
- 興兵衛の怪談で知られる。