手目坊主は、両手のひらに目を持つ僧形の妖怪です。尾田淑『百鬼夜行図巻』に描かれた文献妖怪で、鳥山石燕の「手の目」との関係も解説します。

手目坊主(てめぼうず)
概要
- 手目坊主は、両手のひらに目を持つ坊主・座頭風の怪異です。
- 主な資料は、尾田淑が天保3年(1832年)に描いた松井文庫所蔵『百鬼夜行図巻』です。絵巻には多数の妖怪が名前付きで収録され、手目坊主もその一体として描かれています。
- 鳥山石燕『画図百鬼夜行』の手の目に近い図像を持ち、後世に派生した妖怪とみられます。
姿
- 剃髪した坊主、または座頭風の人物に見える姿。
- 両手を前へ差し出し、それぞれの手のひらに大きな目がある。
- 草むらの中で膝をつくように描かれ、顔よりも手のひらの目が目立つ構図です。
能力・習性
- 手のひらの目で周囲を見回すような姿で表現されます。
- 人を襲う、祟る、病をもたらすなど、具体的な能力や被害譚は確認できません。
- 怖さの中心は、顔ではなく手に目があるという異形の身体表現にあります。
代表的な伝承
- 手目坊主には、特定の遭遇譚や説話として定着した伝承は確認できません。
- 代表資料である『百鬼夜行図巻』では、妖怪の一体として名が添えられ、手のひらの目を見せる姿で描かれています。
各地のバリエーション
- なし
現代作品での登場
- なし
別名
- なし
関連妖怪
- 手の目
鳥山石燕『画図百鬼夜行』に描かれた、手のひらに目を持つ妖怪。手目坊主は、その図像を受けた派生形と考えられています。
- 手の目かじり
手のひらの目を持つ点は共通しますが、こちらは京都・七条河原の怪談をもとにした別の怪異です。手目坊主と同一視はできません。
妖怪検定ポイント
- 読みはてめぼうず。
- 尾田淑『百鬼夜行図巻』に描かれた文献妖怪。
- 制作年は天保3年(1832年)。
- 両手のひらに目を持つ僧形の妖怪。
- 鳥山石燕の手の目に近い図像を持つ。
- 地方の口承伝承より、妖怪絵巻の図像として重要な存在。