火魂(ヒーダマ)は、沖縄に伝わる鳥のような姿で飛ぶ鬼火。台所裏の火消し壺に棲み、火事を起こすともいう。夜道の男から精を奪ったとされる伝承や、座間味村の火球伝承を解説します。

火魂(ヒーダマ)
概要
- 火魂(ヒーダマ)は、沖縄に伝わる鬼火・怪火の一種です。
- 鳥のような姿で空を飛び、家に火をつけることがあるとされる、火災と結びついた怪異です。
- 一方で、死や霊魂の前兆として現れる火の玉を火魂と呼ぶ地域もあり、伝承ごとに性格には幅があります。
姿
- 鳥のような形で空を飛ぶとされます。
- はっきりした顔や手足などの描写は確認できません。
- 座間味村の伝承では、大きな赤い火の玉として現れるものと、手のひらほどの大きさで尾を引く火の玉が語られています。
- 夜の家並みや屋根の高さを飛ぶ、発光する火球としてイメージされる怪異です。
能力・習性
- 空を飛び回る。
- 台所の裏にある火消し壺に棲むとされる。
- ときおり家に火をつけ、火事を起こすという。
- 人の精力を奪う存在として恐れられることがある。
- 屋根に狛犬、すなわちシーサーを置くことで追い払えると伝えられます。
代表的な伝承
- 沖縄で、中年の男が夜道を歩いていたところ、道の真ん中で岩が燃えているのを見つけました。
- 男は煙草に火をつけるため、その炎を利用しました。
- しかし帰宅後、男はほどなくして死んでしまいます。
- 話を聞いた村の古老は、火魂が男の精を吸い取ったのだと語ったといいます。
各地のバリエーション
- 沖縄県島尻郡座間味村
ヒーダマには二つの姿があるとされます。ひとつはガジュマルの木の上で光る大きな赤い火球で、近くの死を知らせるもの。もうひとつは、夕方に屋根ほどの高さを飛び、尾を引く手のひら大の火球です。
現代作品での登場
- なし
別名
- ヒーダマ
関連妖怪
- 鬼火
火魂は『決定版 日本妖怪大全』で、沖縄に伝わる鬼火の一種として扱われています。
- 人魂
死者の魂が火球となって現れる怪異。火魂も地域によっては死や霊魂と結びつけて語られます。
- タマガイ
沖縄に伝わる人魂・怪火系の存在。火魂と同じではありませんが、火球と死の前兆を結びつける沖縄の怪異として近い関係にあります。
- 遺念火
死者の思いや執念と結びつく怪火。火魂とは性格が異なりますが、霊的な火として現れる点で共通します。
- こちらに炎の怪異、まとめてます
妖怪検定ポイント
- 読みはヒーダマ。
- 沖縄に伝わる鬼火・怪火の一種。
- 鳥のような姿で飛ぶとされる。
- 火消し壺に棲み、家に火をつけるという。
- シーサーを屋根に置くことで防げるとされる。
- 座間味村では、赤い火球や尾を引く小さな火球の伝承がある。
- 人魂・タマガイ・遺念火と比較して覚えると整理しやすい。