タマガイは、沖縄に伝わる人魂・鬼火の一種。フィーダマとも呼ばれ、家の近くに現れる火の玉は死や不幸の前兆と考えられた。姿、ヨーカビの伝承、関連する怪火を解説します。

タマガイ
概要
- タマガイは、沖縄に伝わる人魂・鬼火系の怪火です。
- 死者の霊魂が火の玉になったもの、または近いうちに起こる死や不幸を知らせる前兆として恐れられました。
- 人を襲う妖怪というより、集落の不安や死者への意識と結びついた怪異です。
姿
- 丸い光の球として現れます。
- 黄色い光の玉に、長い青い尾を引く姿が伝えられています。
- 家の屋根や壁すれすれの高さを飛ぶとされます。
- 沖縄県国頭郡東村では、赤い球形のものと伝えられています。
能力・習性
- 夜空や集落の上を飛び、特定の家の方角へ上がるとされます。
- その家に死者や不幸が起こる前兆と考えられました。
- 旧暦8月のヨーカビの時期に、特に現れやすいとされます。
- 飛ぶ速さには差があり、若者の霊は速く、老人の霊は遅いという見方もありました。
代表的な伝承
- 沖縄本島の有銘では、旧暦8月8日から15日ごろのヨーカビの期間、若い男性たちが木の上や山の見晴らしのよい場所に小屋を作りました。
- そこで寝泊まりしながら、タマガイがどの家の方角へ飛ぶかを見張ったといいます。
- 火の玉が上がった家には不幸が起こると考えられ、仏壇を拝んだり、サンジンスーと呼ばれる易者に判断を求めたりしました。
各地のバリエーション
- 沖縄県国頭郡東村
赤い球形のタマガイが現れた家には禍が起こるとされました。旧暦8月9日から15日ごろには、屋敷内の木の上に見張り小屋を作り、ノロが火の神へ祈願したと伝えられます。 - 首里金城町
首里城方面から金城町石畳を通り、橋を渡って識名坂へ上っていく火玉として語られます。戦前には、若者たちが夜通し見張ったという伝承があります。
現代作品での登場
- 『スティッチ!』第15話「火の玉ぼうや ダマッチ」
フィーダマが赤く燃える火の玉妖怪として登場します。伝承上の死や不幸の前兆という性格は大きくアレンジされていますが、名称はそのものです。
リンク
別名
- フィーダマ
- ヒーダマ
関連妖怪
- 人魂
死者の魂が火の玉となって現れる怪異。タマガイも人魂の一種、または人魂に近い存在として理解されます。
- 鬼火
夜に現れる正体不明の怪火の総称。タマガイは沖縄における鬼火・人魂系の呼び名の一つです。
- 遺念火
沖縄に伝わる、死者の思いや怨念と結びついた怪火。タマガイとは同じではありませんが、死者と火の玉を結びつける沖縄の怪異として近い関係にあります。
- 火魂
沖縄で語られる火に関係する怪異。鳥のような姿で飛び、火事を起こすともされるため、前兆として現れるタマガイとは性格が異なります。
- 「火の妖怪」をまとめています
妖怪検定ポイント
- 別名はフィーダマ。
- 沖縄に伝わる人魂・鬼火系の怪火。
- 死者の霊魂が火の玉になる、または不幸の前兆になると考えられた。
- 黄色い光の球に青い尾を引く姿が伝えられる。
- ヨーカビの時期に現れやすいとされ、集落では見張りが行われた。
- 国頭郡東村では赤い球形とされる。
- 関連する怪異は、人魂・鬼火・遺念火・火魂。