隠れ婆は、兵庫県神戸あたりに伝わる子取り妖怪。夕方までかくれんぼをする子供をさらうとされ、コトリゾや油取りとも関連します。

隠れ婆(かくればばあ)
概要
- 隠れ婆(かくればばあ) は、夕方までかくれんぼをしている子供をさらうとされる妖怪。
- 『決定版 日本妖怪大全』では、兵庫県の神戸あたりに伝わる妖怪として紹介されている。
- 子供に「暗くなる前に帰りなさい」と言い聞かせるための、しつけ・戒めの妖怪としての性格が強い。
- 名前の通り、隠れた子供を見つけ出す老婆型の妖怪と考えられる。
姿
- 老婆の姿をした妖怪。
- 『決定版 日本妖怪大全』の挿絵では、泣く子供の腕をつかむ、恐ろしい女の姿で描かれている。
- 具体的な服装や体格の細かな伝承は多くない。
- 「路地のすみ」や「家の行き止まり」に潜む存在として語られるため、暗がりにひそむ不気味な老婆という印象が強い。
能力・習性
- 夕方、かくれんぼをしている子供の前に現れる。
- 子供をさらっていく。
- 路地のすみや、家の行き止まりなどで子供を待つ。
- 暗くなるまで外で遊ぶ子供を戒める存在として語られる。
代表的な伝承
- 兵庫県の神戸あたりでは、子供が夕方にかくれんぼをしていると、隠れ婆が現れるとされた。
- 隠れ婆は、どこからともなく現れて、その子供をさらっていく。
- そのため親は、遊びほうける子供に「隠れ婆につれて行かれるぞ」と言って戒めた。
- 子供にとってはかなり怖いが、暮らしの中では日暮れ後の危険を避けさせるための言い聞かせでもあった。
各地のバリエーション
- 島根県出雲地方:コトリゾ
隠れ婆に似た子取り妖怪。子供を捕まえて油を搾り、南京皿を焼くために使うともいわれる。 - 東北地方:油取り
子供をさらい、油を取る妖怪として恐れられた。柳田國男『妖怪談義』にも名が見える。 - 長野県埴科地方:袋かつぎ
大きな袋を持ち、夕方まで遊んでいる子供を袋に入れてさらうとされる。 - 東京周辺:コートバーズ
水木しげるの記述では、夕方に来るから外へ出るなと言われた存在。子取坊主の意味だったのではないかと説明されている。
現代作品での登場
- なし
別名
- なし
関連妖怪
- コトリゾ
出雲地方に伝わる、隠れ婆に似た子取り妖怪。子供を捕まえる点が共通する。
- 油取り
東北などで語られる子取り妖怪。子供をさらい、油を取るという性質がある。
- 袋かつぎ
長野県埴科地方の妖怪。大きな袋に子供を入れてさらう点で、隠れ婆と同じ子取り系に属する。
- 子取坊主
子供を連れ去る存在として近い。水木しげるは「コートバーズ」を子取坊主の意味だったのではないかと説明している。
- 叺親父
袋を背負って子供をさらう系統の妖怪。基礎資料での掲載は未確認だが、子取り妖怪として近い。
- 隠れ坊
名前と性質が近い隠れ系の妖怪。子供の遊びや夕方の戒めと結びつく点で関連する。
妖怪検定ポイント
- 読みは かくればばあ。
- 兵庫県神戸あたりに伝わる子取り妖怪。
- 夕方のかくれんぼと結びつく。
- 路地のすみや家の行き止まりで子供を待つ。
- 子供をさらう妖怪だが、しつけ・戒めの意味も強い。
- 近縁に、コトリゾ・油取り・袋かつぎがいる。