日本の妖怪 超まとめ

日本に住む全ての妖怪をここに集めます 。

魍魎(もうりょう)とは?意味・姿・魑魅魍魎との違いを解説

※本記事には広告(PR)が含まれています。

魍魎(モウリョウ)

魍魎は、山川や木石など自然界に宿る精霊を表す言葉です。

一方、日本の妖怪としては、三歳児ほどの不気味な姿で墓を荒らし、死体を食べる存在としても語られています。

「魑魅魍魎」は魍魎だけを指す名前ではなく、さまざまな化け物をまとめた言葉です。

 

霧が立ち込める深夜の墓地、崩れた土の中から死体を掘り出そうとする「魍魎」。三歳児ほどの小柄な体躯に、赤く光る瞳と、長い髪が夜風にたなびいている。

概要:

  • 魍魎は、もともと中国の古典に見られる、山、川、木、石などに宿る精霊や怪物です。

  • 日本では「魑魅魍魎」という四字熟語で知られていますが、両者の意味は同じではありません。
    - 魍魎:自然物に宿る精霊、または死体を食べる妖怪
    - 魑魅魍魎:さまざまな妖怪や得体の知れない怪物の総称

  • 古い解釈では、魑魅を山林の怪、魍魎を水辺や木石の怪と区別する場合もあります。

  • 日本ではさらに、墓から死体を掘り出して食べる怪異としての性格が加わり、死者や墓所と結び付く妖怪として定着しました。

特徴:

姿:

  • 魍魎は、三歳ほどの子供に似た小さな姿とされます。

  • 古い文献や妖怪資料では、次のような特徴が挙げられています。
    - 赤黒い体
    - 赤い目
    - 長い耳
    - 長い髪
    - 人間に近い姿

  • 現代作品では影や泥のような姿で表されることもありますが、古典では小さな人型の怪物として説明されています。

能力・習性:

  • 墓から死体を掘り出す

魍魎は墓所へ現れ、埋葬された死体を掘り出すとされています。

葬儀の場で遺体を奪うというより、埋葬後の墓を荒らす点が特徴です。

  • 死者の肉や肝を食べる

魍魎は、死体の肉や肝を好んで食べるとされます。

自然界の精霊という本来の意味とは異なる性質ですが、日本ではこの恐ろしい姿が広く知られるようになりました。

 

代表的な伝承:

  • 中国における魍魎

中国の古典では、魍魎は山川や木石に関係する怪物・精霊として登場します。

特定の一体の名前というより、人間の生活圏の外に潜む、正体の分からない怪異を指す言葉でした。

  • 日本における死体を食べる魍魎

日本では、魍魎が墓地に現れ、死体を掘り起こして食べると考えられるようになりました。

水木しげる『決定版 日本妖怪大全』でも、木石に宿る怪という説明とともに、一般には死者を食べる妖怪として紹介されています。

  • 火車との混同

火車も、葬儀や墓場から死体を奪う妖怪です。

www.yokai-db.com

性質が似ているため、江戸時代には、死体を奪う怪異の正体を火車ではなく魍魎とする説も現れました。

ただし、両者には次の違いがあります。

- 魍魎:墓から死体を掘り出し、食べるとされる
- 火車:葬儀や出棺の際に死体を奪い去るとされる

火車は炎、雷、猫などと結び付くことがありますが、魍魎に炎を操るという共通した伝承はありません。

 

各地のバリエーション:

なし
魍魎は特定地域の民話というより、中国の古典や日本の妖怪資料を通じて広まった怪異です。

現代作品での登場:

  • 『ゲゲゲの鬼太郎』: 第5期 第64話「もうりょうの夜」に登場。作中では、夜の怪異として登場するとして描かれます。
    Prime Videoの第5期ページ内で該当話を選んで視聴・レンタルできます。

 

  • 『魍魎の匣』(京極夏彦): 「憑物落とし」シリーズの代表作。バラバラ殺人事件を軸に、人間の「匣」の中に閉じ込められた執念や、得体の知れない「魍魎」という概念を民俗学・心理学的に解体する物語として、現代における魍魎のイメージを決定づけた。

  • 京極夏彦「百鬼夜行シリーズ」のモチーフとなった妖怪達をまとめています

www.yokai-db.com

 

  • 『真・女神転生』シリーズ: 仲魔(悪魔)として「モウリョウ」が登場する。泥や影のような不定形の姿で描かれることが多く、状態異常を付与する攻撃や、即死魔法「ムド」系を得意とする低位の精霊として定着している。

 

別名:

罔両(もうりょう)

関連妖怪:

  • 木霊(こだま)
    木に宿る霊・山中に響く声の怪異。魍魎も木や石、山川の気配と結び付くため、自然物に霊が宿る発想で関連します。

www.yokai-db.com

 

  • 山精(さんせい)
    山に棲む精怪・山の妖怪。魍魎と同じく中国由来の怪異イメージが強く、山中に潜む得体の知れない存在として近いです。

www.yokai-db.com

 

  • すだま
    山野や古木に宿る霊的な存在。魍魎と同じく、自然の中にいる正体不明の霊・妖怪として関連します。

www.yokai-db.com

 

  • 野衾(のぶすま)
    山野に現れる得体の知れない獣型妖怪。魍魎とは由来が違いますが、山中で人を脅かす正体不明の怪異という点で比較できます。

www.yokai-db.com

 

  • 人魂(ひとだま)
    死者の魂が火の玉となる怪異。魍魎には死体や墓所と結び付くイメージもあるため、死者の周辺に現れる霊的怪異として関連づけられます。

www.yokai-db.com

 

  • 火車
    葬儀や墓場へ現れ、死体を奪い去る妖怪です。魍魎と混同されたことがありますが、火車は出棺や葬送を襲い、魍魎は墓から死体を掘り出して食べるとされます。

www.yokai-db.com

 

妖怪検定ポイント:

  • 読みは「もうりょう」
  • 山川や木石に宿る精霊を指す
  • 日本では死体を食べる妖怪としても知られる
  • 三歳児ほどの小さな人型とされる
  • 赤黒い体、赤い目、長い耳を持つ
  • 墓から死体を掘り出し、肉や肝を食べる
  • 「魑魅魍魎」は、さまざまな化け物を表す言葉
  • 火車と混同されたが、本来は別の怪異