ユナワは、鹿児島県徳之島に伝わる子豚の妖怪。「夜の豚」を意味し、夜道に群れで現れ、人の股をくぐると死ぬとされる不気味な動物妖怪です。

ユナワ
概要
- ユナワは、鹿児島県徳之島に伝わる子豚の妖怪。
- ユナワとは「夜の豚」を意味するとされる。
- 夜道に群れをなして現れる。
- 人の股をくぐることを得意とし、くぐられた人は死ぬといわれる。
- 普通の子豚のように見えるが、捕まえようとすると異様なふるまいを見せる。
- 奄美・徳之島周辺に伝わる、動物型の夜道怪異として扱うとわかりやすい。
姿
- 子豚の姿で現れる。
- 一匹だけでなく、群れになって走り回る。
- 夜道や川の近くに現れる。
- 普通の豚のように見えるため、最初は妖怪とは気づきにくい。
- 網ですくえるほどの小さな子豚として語られる。
能力・習性
- 夜に現れる。
- 群れで走り歩く。
- 口笛に反応して現れるとされる。
- 川上から流れてくることがある。
- 捕まえようとすると、複数の小さな豚に分かれる。
- 網の目から抜け出す。
- 人の足にまとわりつく。
- 人の股をくぐると、その人は死ぬとされる。
- 股をくぐられないよう、足を斜めに交差して歩く必要があるといわれる。
代表的な伝承
徳之島の母間と花徳の間には、陸川という小さな川がある。
昔は、夜になってからこのあたりで口笛を吹くと、魔性の子豚が現れるといわれていた。
ある夜、陸川で川海老を捕ろうとした農民がいた。
その男は、口笛を吹いてはいけないという言い伝えを忘れ、つい口笛を吹いてしまった。
すると、川上から一匹の子豚が流れてきた。
男はちょうどよい獲物だと思い、持っていた網ですくい上げた。
ところがその子豚は、たちまちいくつもの小さな豚の群れになった。
小さな豚たちは網の目から抜け出し、男の足にまとわりついてきた。
そこで男は、ようやく魔性の豚のことを思い出した。
そして一目散に逃げ出したという。
ユナワは、人の股をくぐることを得意とする。
くぐられた人は死ぬとされるため、ユナワが出る場所を歩くときは、股をくぐられないように足を斜めに交差して歩いたといわれる。
各地のバリエーション
- 鹿児島県徳之島・母間から花徳の間
陸川という小さな川の周辺に、夜になるとユナワが現れるとされた。夜に口笛を吹くと、川上から魔性の子豚が流れてくる。 - 徳之島・阿布木名の一つ目豚/片目豚
阿布木名には、一つ目豚、または片目豚の妖怪が出るとされる場所がある。この片目豚もユナワと同じく、人の股をくぐると死ぬといわれる。
現代作品での登場
- なし
別名
- 夜の豚
- 魔性の子豚
関連妖怪
- 耳無豚
奄美大島に伝わる耳のない子豚の妖怪。股をくぐられると死ぬ点で、ユナワと最も近い。
- 片目豚/一つ目豚
徳之島の阿布木名に出るとされる豚の妖怪。ユナワと同じく、股をくぐると死ぬといわれる。
- ケンムン
奄美群島を代表する妖怪。ユナワとは姿も性格も異なるが、奄美・徳之島周辺の妖怪として関連
- キジムナー
沖縄に伝わる木の精・妖怪。ユナワと同じく南西諸島の怪異として関連づけられる。
- 送り狼
夜道で人につきまとう妖怪。ユナワも夜道に現れるため、夜道の怪異として関連づけやすい。
妖怪検定ポイント
- 鹿児島県徳之島に伝わる子豚の妖怪。
- 「夜の豚」を意味するとされる。
- 夜道に群れをなして現れる。
- 母間と花徳の間の陸川周辺に伝承がある。
- 夜に口笛を吹くと、魔性の子豚が現れるとされた。
- 捕まえようとすると、複数の小さな豚に分かれる。
- 人の股をくぐると、その人は死ぬとされる。
- 股をくぐられないように、足を斜めに交差して歩いたといわれる。