シーサーは、沖縄で家や集落を災いから守る魔除けの獅子像。火魂との関係や富盛の石彫大獅子、屋根に置かれる理由を紹介します。

シーサー
概要
- シーサーは、沖縄で古くから魔除けとして祀られてきた獅子像です。石や漆喰、焼き物、木などで作られ、集落の境界や門、屋根などに置かれてきました。
- 沖縄県立博物館・美術館によると、獅子像を魔除けとして祀る文化は中国を経て沖縄へ伝わり、14~15世紀頃には琉球へ入っていたと考えられています。民家の屋根へ置かれるようになるのは18世紀中頃で、一般家庭に広く普及したのは明治以降とされています。
姿
- ライオンをもとにした獅子の姿。
- 大きな目と鼻、牙を持つ。
- 石、漆喰、陶器、木などさまざまな素材で作られる。
- 集落を守る古いシーサーには大型の石像が多い。
- 民家では屋根や門、塀などに置かれる。
- 表情や造形は地域や制作者によって大きく異なる。
首里城でも石造のシーサーが見られ、沖縄本島中部・南部の古い集落では、病気や火事などの災いをはね返すための石獅子が残されています。
能力・習性
- 家へ入ろうとする魔物を追い払う。
- 集落へ災いが入ることを防ぐ。
- 火災を防ぐ存在として信仰される。
- 病気などの災厄をはね返す。
- 水木しげる『決定版 日本妖怪大全』では、鬼火「火魂」を追い払う。
- 屋根、門、集落の境界などから外を向いて守護する。
代表的な伝承
代表的なのが、沖縄県八重瀬町に残る富盛の石彫大獅子です。
17世紀後半、富盛村では火事がたびたび起こっていました。
- 村人が久米村の風水師へ相談した。
- 風水師は、八重瀬岳に「火の性」があるため火事が起こると判断した。
- 火災を防ぐには、獅子の像を作って八重瀬岳へ向けるよう教えた。
- 村人たちは石の獅子を作り、八重瀬岳へ向けて設置した。
- すると、それ以降は火事が起こらなくなったと伝えられた。
この出来事は琉球王国の正史『球陽』にも、尚貞王21年(1689年)の出来事として記録されています。富盛の石彫大獅子は、沖縄各地に広がった村落獅子の始まりともいわれています。
各地のバリエーション
- 沖縄本島中部・南部: 古い集落では、集落の境界などに大型の石獅子を置き、病気や火事などの災いを防ぐ風習がみられる。
- 沖縄県: 民家では屋根や門、塀などへシーサーを置き、家へ魔物が入ることを防ぐ魔除けとして用いられている。
現代作品での登場
- アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』第5期
第94話「沖縄の守り神シーサーの正体!」に登場。沖縄の守り神であり、妖怪四十七士の一員として描かれている。
プライムビデオで購入・レンタル可能です
リンク
- ゲゲゲの鬼太郎の定番妖怪まとめもどうぞ
別名
- 獅子(しし)
「シーサー」は沖縄で獅子を指す呼び名です。首里城公園でも「獅子(しし)」を「シーサー」と呼ぶと解説されています。
関連妖怪
- 火魂
沖縄に伝わる鬼火。鳥のような姿で飛び回り、ときには家へ火をつける。水木しげる『決定版 日本妖怪大全』では、これを追い払うために屋根へシーサーを置くとされる。
- 狛犬(こまいぬ)
神社の入口などを守る守護獣。水木しげる『決定版 日本妖怪大全』では、シーサーを「狛犬(シーサー)」と表現している。
- 石敢当(いしがんとう)
沖縄の道路の突き当たりなどに置かれる魔除け。魔物や悪いものの侵入を防ぐ役割を持ち、シーサーと並ぶ沖縄の代表的な魔除けである。
- キジムナー
沖縄のガジュマルなどに棲むとされる妖怪。シーサーとは性格が異なるが、ともに沖縄を代表する伝承上の存在。
- 沖縄地方の妖怪を集めました
妖怪検定ポイント
- 読みはしーさー。
- 沖縄で信仰される魔除けの獅子像。
- ライオン=獅子をもとにした姿を持つ。
- 石、漆喰、焼き物、木などで作られる。
- 集落の境界、門、屋根などに置かれる。
- 病気、火事、魔物などの災いを防ぐとされる。
- 沖縄には14~15世紀頃に獅子像の文化が伝わったと考えられている。
- 民家の屋根のシーサーは18世紀中頃からみられ、一般家庭への普及は明治以降とされる。
- 富盛の石彫大獅子は1689年、火災を防ぐため八重瀬岳へ向けて置かれたと伝わる。