ノツゴは、愛媛県宇和地方に伝わる妖怪。夜道で人の足を重くし、草履を求めたり、赤ん坊の泣き声を上げたりするといわれます。

ノツゴ(のつご)
概要
- ノツゴは、愛媛県宇和地方を中心に伝わる妖怪。
- 夜の山道などで人に取り憑き、足をもつれさせて歩けなくするとされる。
- 正体は一定せず、成仏できずにさまよう幼児の霊とする説のほか、田畑や家畜を守った野神信仰が変化したものとする見方もある。
姿
- 決まった姿は確認できない。
- 姿をまったく見せず、声や足の重さだけで存在を知らせる伝承もある。
- 『決定版 日本妖怪大全』の挿絵では、夜の山林や藪の中に潜む、黒い塊のような姿で描かれている。
- 愛媛県内には、手のひらに入るほど小さく、真っ白で四本足だったという異なる伝承も残る。
能力・習性
- 夜道を歩く人の足をもつれさせる。
- 急に足を重くして、動けなくさせる。
- 人に取り憑き、頭をぼんやりさせたり、手足をしびれさせたりする。
- 赤ん坊のような泣き声を上げることがある。
- 夜に外へ出たがる子供を戒めるため、「ノツゴが憑くぞ」と言い聞かせることもあった。
代表的な伝承
- 愛媛県南宇和郡の旧内海村油袋では、夜道を歩いていると、ノツゴが「草履をくれ」と言いながら追いかけてくる。
- 追いつかれると足が急に重くなり、歩けなくなってしまう。
- そのときは、草鞋の縁についた小さな輪や、草履の鼻緒を切って渡す。
- するとノツゴから解放され、再び足が動くようになったという。
各地のバリエーション
- 愛媛県愛南町平碆:
ノツゴに取り憑かれると頭がぼんやりし、手足がしびれて艪をこげなくなる。大晦日に煎った豆をまくとよいとされ、漁師は魔除けの豆を船に備えた。 - 愛媛県愛南町小山:
姿は見えず、「ワアワア」「オギャアオギャア」という赤ん坊の泣き声だけを響かせるとされた。
現代作品での登場
- 『仮面ライダー響鬼』―ノツゴ
同名の魔化魍が登場する。巨大なサソリのような姿で、尾から針を飛ばし、口から糸を吐いて人間を捕食する。ただし、愛媛県に伝わるノツゴそのものではなく、名称を取り入れた作品独自の怪物である。
リンク
別名
- なし
関連妖怪
- 足まがり
四国に伝わる、人の足にまとわりついて歩行を妨げる妖怪。夜道で足を動かなくする点がノツゴと近い。
- すねこすり
岡山県に伝わる、雨の夜などに人のすねへまとわりつく妖怪。人の足元を狙う怪異という共通点がある。
- 行き逢い神
道で出会うことで災いを受ける神霊。『決定版 日本妖怪大全』でも、草履の一部を与えて難を逃れるノツゴは、行き逢い神に似ると説明される。
- オボ
路傍などに現れる幼児の霊とされる存在。ノツゴと同じく、成仏できない子供の霊と結びつく。
- 子泣き爺
山中で赤ん坊のような声を上げる妖怪。姿や性質は異なるが、山道で聞こえる乳児の泣き声という点で近い。
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妖怪検定ポイント
- 読みはのつご。
- 愛媛県の宇和地方を中心に伝わる。
- 夜道で人の足を重くし、歩けなくさせる。
- 草履を要求する伝承がある。
- 草鞋の輪や草履の鼻緒を切ると逃れられる。
- 姿が見えず、赤ん坊の泣き声だけを上げる場合もある。
- 幼児の亡霊、または野神信仰の変化とする説がある。