旧鼠(きゅうそ)
旧鼠は、長い年月を生きた鼠が妖怪化した存在です。猫と親しくなり、子猫に乳を与えたという奇談や、信貴山に現れた赤黒い鼠の話をもとに解説します。

概要
- 旧鼠は、年を経た鼠が妖怪化したものです。
- 猫又が年老いた猫の妖怪であるように、鼠も古くなると妖怪化すると考えられた存在です。
- 『決定版 日本妖怪大全』では、猫と友達になった古鼠の話と、大和・信貴山に現れた怪しい鼠の話が紹介されています。
姿
- 基本的には鼠の姿です。
- ただし、普通の鼠よりも古びた、不気味な存在として語られます。
- 信貴山の話では、毛の先が赤黒く、目の赤い鼠が現れたとされます。
能力・習性
- 長く生きた鼠が妖怪化するとされます。
- 猫と関わる奇妙な行動を取ることがあります。
- 『決定版 日本妖怪大全』では猫の子に乳を与えて育てた古鼠の話が紹介されています。
- 信貴山の旧鼠は、猫を捕まえて食べたともされ、通常の鼠とは逆に猫を脅かす存在として語られます。
代表的な伝承
- 文明年間、ある郷士の家に、昔から一匹の鼠が棲んでいました。
- その鼠は夜になると屋根に出て、猫と友達になり、争うこともありませんでした。
- やがて猫は子猫を産みますが、毒を食べて死んでしまいます。
- すると古鼠は夜な夜な現れ、残された子猫に乳を与えて育てたといいます。
各地のバリエーション
- 大和国・信貴山
毛の先が赤黒く、目の赤い鼠が出たとされます。常に猫を捕まえて食べたという話もあり、血を吸う鼠、または年を経た鼠の妖怪ではないかと考えられています。
現代作品での登場
- なし
別名
- なし
関連妖怪
- 鉄鼠
三井寺の僧・頼豪の怨念が大鼠となった妖怪。旧鼠と同じく、鼠が普通の小動物を超えた怪異として語られる点で関連します。
- 猫又
年を経た猫が妖怪化したもの。基礎資料でも、猫も鼠も古くなれば同じように妖怪化するという考えが示されています。
- 化け猫
長く生きた猫が人を驚かせたり祟ったりする怪異。旧鼠は、猫とは逆に鼠が年を経て妖怪化する例として比較できます。
- 火車
猫の怪異と結び付けられることがある葬送の妖怪。旧鼠とは直接の関係は薄いものの、年を経た小動物が霊的な怪異になる発想で近い存在です。
妖怪検定ポイント
- 読みはきゅうそ。
- 年を経た鼠が妖怪化した存在。
- 猫と友達になり、子猫に乳を与えた古鼠の話が紹介される。
- 大和・信貴山には、赤黒い毛先と赤い目を持つ怪鼠の話がある。
- 猫又と対比すると、「古くなった動物が妖怪化する」発想が理解しやすい。
- 鉄鼠とは同じ鼠妖怪だが、鉄鼠は頼豪の怨霊、旧鼠は年を経た鼠という違いがある。