アマハゲ(あまはげ)
アマハゲは、山形県遊佐町の女鹿・滝ノ浦・鳥崎に伝わる小正月の来訪神行事です。仮面と藁蓑で家々を訪れ、怠け心を戒め、無病息災や長寿を願います。

概要
- アマハゲは、山形県遊佐町吹浦地区の女鹿・滝ノ浦・鳥崎に伝わる来訪神行事です。
- 仮面と藁蓑を身につけた若者が神に扮し、正月に家々を訪れます。
- 妖怪の固有名ではなく、年の節目に現れて人々を戒め、福をもたらす民俗上の来訪神として位置づけるのが適切です。
- 国の重要無形民俗文化財「遊佐の小正月行事」の一部で、2018年には「来訪神:仮面・仮装の神々」としてユネスコ無形文化遺産にも登録されました。
姿
- 鬼や翁の面をつけ、ケンダンと呼ばれる何重にも重ねた藁蓑をまといます。
- 集落によって赤鬼・青鬼・翁面など、面の表情や装いに違いがあります。
- 人間の若者が演じる存在ですが、夜の集落を訪れる姿は異形の神そのものです。
能力・習性
- 家々を訪れ、子どもの怠け心を戒めます。
- 年配者の長寿、五穀豊穣、無病息災を願う役割を持ちます。
- 名称は、囲炉裏に当たり続けてできる火斑を「アマミ」と呼び、それを「剥ぐ」ことに由来すると説明されます。
代表的な伝承
- 小正月の夜、若者たちは集落の神社で祈祷を済ませ、アマハゲの装いで出発する。
- 仮面と藁蓑の姿で各戸を訪れ、子どもを戒め、家の人々から餅などを受け取る。
- その訪問を通じて、家の厄を払い、新年の健康と実りを願う行事とされます。
各地のバリエーション
- 滝ノ浦地区
毎年1月1日に行われます。 - 女鹿地区
毎年1月3日に行われます。 - 鳥崎地区
毎年1月6日に行われます。面の表情や家での振る舞いにも、ほかの集落と異なる特徴があります。
現代作品での登場
- 『ナゴメハギとアマハゲ―秋田・山形の来訪神行事―』
国立歴史民俗博物館の企画、文化庁協力で制作された1998年の記録映画。ナゴメハギとともに、アマハゲの行事を記録しています。
別名
- なし
関連妖怪
- なまはげ
秋田県男鹿半島の来訪神。アマハゲは、なまはげと同系統の民俗と考えられています。
- 山はげ
秋田市周辺に伝わる、山から来る神をイメージしたなまはげ系の来訪神行事です。
- ナゴメハギ
秋田県能代市に伝わる来訪神行事。火斑を剥ぐという名称由来や、怠け心を戒める役割が近い存在です。
- アマメハギ
新潟県村上市や石川県能登地方に伝わる、同系統の来訪神行事です。
- 東北地方の妖怪達を集めています
妖怪検定ポイント
- 読みはあまはげ。
- 山形県遊佐町吹浦地区の女鹿・滝ノ浦・鳥崎に伝わる。
- 妖怪ではなく、小正月に訪れる来訪神行事。
- ケンダンという藁蓑と、鬼・翁の面が特徴。
- 子どもの怠け心を戒め、長寿・無病息災・五穀豊穣を願う。
- なまはげ、山はげ、ナゴメハギ、アマメハギと近縁の民俗。