ナゴメハギは、秋田県能代市浅内地区に伝わる来訪神行事です。仮面と藁蓑をまとった若者が家々を訪れ、怠け心を戒め、厄を払い新年の福を祈ります。

ナゴメハギ(なごめはぎ)
概要
- ナゴメハギは、秋田県能代市浅内地区に伝わる来訪神・年中行事です。
- 一般的な妖怪の固有名ではなく、仮面と藁蓑を身につけた若者が神に扮して家々を訪れる民俗です。
- 文化庁の記録では、かつては小正月に行われ、現在は大晦日の12月31日に実施される行事とされています。1981年に「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」として選択されました。
姿
- 番楽面などの仮面をかぶり、藁のケラ(蓑状の装い)を身につけます。
- 作り物の包丁や斧を持ち、鉦・鈴・拍子木を鳴らしながら現れます。
- 鬼のような異形に見える一方で、正体は山から訪れる神として演じられる存在です。
能力・習性
- 家々を訪れて、子どもや若者の怠け心を戒めます。
- 老人には励ましの言葉をかけるとされます。
- 年の厄を払い、家内の無事と新年の清浄を祈る役割を担います。
- 「ナゴメ」は、冬に囲炉裏へあたり続けることで脛や股にできる火形を指し、それを「剥ぐ」ことが名称の由来と説明されます。
代表的な伝承
- 大晦日の夜、浅内地区の若者たちが仮面と藁蓑で山の神に扮する。
- 鉦や鈴を鳴らしながら家々を訪れ、「悪い子はいないか」と大声で呼びかける。
- 子どもには怠けないよう言い聞かせ、家ごとの災いを払い、新年を迎えるための祝福を与える。
各地のバリエーション
- なし
現代作品での登場
- 『ナゴメハギとアマハゲ―秋田・山形の来訪神行事―』
国立歴史民俗博物館が企画し、文化庁協力で制作された記録映画。ナゴメハギを、山形県遊佐町のアマハゲとともに記録した作品です。
別名
- 能代のナゴメハギ
- 浅内ナゴメハギ
関連妖怪
- なまはげ
秋田県男鹿半島の代表的な来訪神。異形の姿で家々を訪れ、怠け心を戒めながら福をもたらす点で近い存在です。
- 山はげ
秋田市周辺に伝わる、なまはげ系の来訪神行事。山から里へ現れる神として家々を訪れる点が共通します。
- アマハゲ
山形県遊佐町の来訪神行事。ナゴメハギと同じく、火にあたり過ぎてできる火形を剥ぐという発想を背景に持つ近縁の民俗です。
- トシドン
鹿児島県甑島の来訪神。地域も姿も異なりますが、年の節目に家を訪れ、子どもを戒めて福を授けるという役割が共通します。
- 東北地方の怪異をまとめています
妖怪検定ポイント
- 読みはなごめはぎ。
- 秋田県能代市浅内地区に伝わる来訪神行事。
- 現在は毎年12月31日の大晦日に行われる。
- 仮面、藁のケラ、鈴、拍子木、作り物の包丁や斧が特徴。
- 「ナゴメ」は囲炉裏の火でできる火形を意味する。
- 怠け心を戒め、厄払いと新年の祝福を行う。
- なまはげと近いが、能代市浅内に伝わる別系統の民俗行事。