オハチスエは、樺太のアイヌ伝承に登場する「空き家の番人」を意味する妖怪。人のいない家に住みつき、人の動作を真似しながら鋭い刀で襲うとされます。

オハチスエ
概要
オハチスエは、アイヌ伝承に登場する空き家の怪異です。
名前は「空き家の番人」を意味するとされ、人のいなくなった住居へ勝手に入り込む妖怪として語られます。特に樺太では、季節によって海辺の夏村と内陸の冬村を行き来する生活があり、住民が去った家にオハチスエが忍び込むと考えられました。
人の動きをそっくり真似する奇妙さを持つ一方、鋭い刀で人畜を傷つける凶暴な存在でもあります。空き家に残る不気味な気配を、具体的な妖怪の姿にしたような怪異です。
姿
- 全身が毛むくじゃら。
- 魚の皮で作った粗末な衣服を着ている。
- 手にはよく切れる刀を持つ。
- 年老いた男のような姿で描かれる。
- 人の住まない家にいる、野性的で薄汚れた怪物として語られる。
能力・習性
- 人のいない家へ無断で入り込み、住みつく。
- 人の動作を一つ一つ真似する。
- 煙草を吸う、煙管を叩いて灰を落とすなどの仕草も真似る。
- 鋭い刀で人や家畜を傷つける。
- 空き家に近づく人を襲うことがある。
代表的な伝承
- 樺太の各地では、オハチスエが人畜を刀で殺傷したという話が伝わる。
- アイヌの人々が夏村を離れ、冬村へ移る時期に、空いた家へ忍び込むとされた。
- ある人が煙草を吸うと、オハチスエも同じように煙草を吸った。
- 煙管を叩いて灰を落とすと、その動作までそっくり真似したという。
- 猟犬が襲いかかると、オハチスエは刀で犬を切り刻んだ。
- 目撃者は恐れて逃げ帰ったとされる。
各地のバリエーション
なし
現代作品での登場
- なし
別名
- なし
関連妖怪
- コシュンプ
北海道・斜里に伝わるアイヌの怪異。人に憑くアザラシの怪異で、オハチスエとは性質が異なるが、アイヌ伝承の霊的存在として関連する。
- ノイポロイクシ
来客を頭痛で知らせるアイヌの憑き霊。人に寄り添う予知霊であり、空き家に潜むオハチスエとは対照的な存在。
- ミンツチ
アイヌ伝承に登場する水辺の霊的存在。オハチスエが人の住居に関わるのに対し、ミンツチは川や水辺に関わる。
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- 鳴屋
家の中で起こる物音の怪異。空き家に残る異様な気配という点で、オハチスエと比較しやすい。
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妖怪検定ポイント
- アイヌ伝承の「空き家の番人」。
- 樺太の空き家に住みつくとされた。
- 全身が毛深く、魚皮の衣と刀を持つ。
- 人の動作をそっくり真似する。
- 鋭い刀で人畜を傷つける凶暴な怪異。