神野悪五郎は『稲生物怪録』に名が見える魔王級の妖怪。山本五郎左衛門と妖怪の頭の座を競った存在として知られます。

神野悪五郎(しんのあくごろう)
概要
- 神野悪五郎は、『稲生物怪録』系の物語に登場する妖怪。
- 読みは「しんのあくごろう」。
- 『稲生物怪録』では、山本五郎左衛門が語る相手として名が出る存在。
- 山本五郎左衛門と、どちらが先に勇気ある若者を百人驚かせるかを競った、いわば妖怪の大物・魔王級の存在とされる。
姿
- 具体的な姿は、伝承上ははっきりしない。
- 名前からは鬼・魔王・妖怪の頭領のような印象を受けるが、定型化された外見はない。
- 山本五郎左衛門が武士風の姿で語られるのに対し、神野悪五郎は主に「競争相手」として語られるため、姿よりも立場が重視される。
能力・習性
- 人間を驚かすことを目的とする。
- 山本五郎左衛門と、妖怪の頭の座をめぐって競う。
- 物理的に人を襲う怪物というより、怪異を起こし、人の胆力を試す存在として理解しやすい。
- 『稲生物怪録』の文脈では、怪異の親玉クラスに位置づけられる。
代表的な伝承
- 『稲生物怪録』では、備後国三次の稲生平太郎が、妖怪たちによる怪異に次々と遭う。
- しかし平太郎は、どんな怪異にも動じなかった。
- 最後に現れた山本五郎左衛門は、自分が神野悪五郎と競っていたことを明かす。
- その勝負は、勇気ある若者を百人驚かせ、どちらが先に目的を果たすかというものだった。
- 平太郎を驚かせることに失敗したため、山本五郎左衛門はやり直しになった、という形で物語は結ばれる。
各地のバリエーション
- なし
現代作品での登場
- 『うしおととら』
作者・藤田和日郎氏本人が、東の長・山本五郎左衛門と西の長・神野悪太郎は『稲生物怪録』から出てもらった、という趣旨で言及している。名前は「神野悪五郎」そのものではなく「神野悪太郎」だが、由来として近い例といえる。
リンク
別名
- 真野悪五郎
- 神ン野悪五郎
- しんの悪五郎
- 真の悪五郎
関連妖怪
- 山本五郎左衛門
『稲生物怪録』で神野悪五郎と競った相手。神野悪五郎を語るうえで最重要の関連妖怪。
- 稲生平太郎を襲った妖怪たち
『稲生物怪録』に現れる怪異群。神野悪五郎本人は直接大暴れするより、物語上の大物として名前が出る。
- 鬼
神野悪五郎は鬼そのものとは限らないが、名前や魔王的な立場から、鬼・魔物系の頭領と近い。
- ぬらりひょん
後世のイメージでは「妖怪の総大将」とされることがある。神野悪五郎も妖怪の頭領争いに関わるため、比較対象になる。
妖怪検定ポイント
- 読みは「しんのあくごろう」。
- 『稲生物怪録』系の妖怪。
- 山本五郎左衛門のライバルとして名が出る。
- 勇気ある若者を百人驚かせる競争をしていた。
- 姿の情報は少なく、役割・立場で覚える妖怪。
- 表記ゆれが多く、「真野悪五郎」「神ン野悪五郎」「しんの悪五郎」などがある。